猿板

遊山黒子衆SARUの記録

大寒の三辻山遊山 寒晴

                       

 「一回り出来るのが
    三辻山のいいところ」

 北側の終わりが近づいた頃
三辻の森に斜陽が差し始めた。

◆山の北斜面
 やっぱり山の北側は
日陰になり気温が下がり
気圧差で風が吹き上がるな。

 「鳥も植物もえらいねぇ」

 こんな寒いところで
    冬を越すがやもなぁ。

                     

◆森の中のもう一つの森
 三辻山のまほらと感じる
山道は稜線の窪地に近づいた。

 この岩に祠があると聞いたけど
もうなくなったのかなぁ。

                 

 自然原理は人の知恵などまだ浅く
例えば月が光っていることが解っているが
人に見える狭い範囲で見える光ではないなど
人が自然で感じられることは極少ないもの。

 ここで確かじゃないかもしれないけど
感じるものはその様なものかも知れないな。

                                     

◆かえり道
 お世話になった理学療法士さんは
「少々痛みがあっても軽い運動で
  筋肉を刺激した方がいい」と言い
血行が良くなり暖める効果もあるとも。

ここに来て私の腰は随分楽になり
tochikoも同じことを言っている。

 「不思議やねぇ」

自然にはまだまだ不思議が沢山ある。

                 

 「これが高知よ!」

肌寒かった北を巻いて来た道が
尾根を越えて南に入り陽が射した。

 やっぱ南の陽射しは温かいな。

 「この寒波どうやろうね」

 程よい雪なら足腰にはいいが
あまり多い雪は危険が増すだろうから
雪と空の顔色伺ってぼちぼち歩いてもおや。

                                                   

寒晴やわれも一樹となりて立つ  西嶋あさ子