この夜も深い眠りを体験した。
森に懐かれる様な不思議な深い眠り。
無風の朝の気温も程度のよい加減で
こんな穏やかな冬山は初めてかもな。
◆今日も朝
私達の山の朝はいつも「おじや」
前夜の寄せ鍋をさらえるもあるが
何と言ってもご飯は足先まで温まる。
オジャコもたっぷり乗せて。
お腹を落ち着けてゆっくり出発。
こんなゆるい遊山が私は好きだなぁ。
撤収完了!
さあ 帰ろうか。
◆かえり道
下りはスノーシューを履いて
雪の多い箇所を追って下った。
まだ破断層が出来てない軽い積雪は
雪崩が発生する確率は極めて低く
転んだところで雪が受け止めてくれる。
tochikoが尻餅搗いたぁ!!
「こっから好きに下りやぁ~」
そして山道を見定めて下れば
ショートカットしても大地への
ダメージは無いと言ってよいだろう。
おいおい!
あんまり飛ばすなよ。
◆まほらのこと
カヤハゲ西尾根は野鳥が多い。
それは東西南北を高峰囲まれて
雪はそれらを越えた軽い雪が降り
渓に落ちたものがまた吹き上がる。
そんなカヤハゲ西尾根の雪は優しい。
ただ上韮生川が削った南西方向は
雨雲の道となり雨量は多くなるが
それが豊かな植生を育んできた。
こんないい条件が整った場所を
ここに生きる命が知らないはずはなく
気づかないのは人間だけかもしれない。
これから寒さ極まるこの山は
どんな自然現象を見せてくれるか。
おっかなびっくりドキドキしながら
共に今年の晩冬を見定めていこうな。
冬晴に応(こた)ふるはみな白きもの 後藤比奈夫