猿板

遊山黒子衆SARUの記録

処暑の奥物部の森遊山 かえり道

                                              f:id:kurokoshusaru:20200904145324j:plain

 「もう こんなに
   大きゅうなっちゅうで」

 虫が入った摘果だろうが
栃は順調に実を育てているようだ。

◆大きな樹の下
 1時間ぐらい寝たろうか。
大きな木陰は木が育たず開け
谷筋は風を運び涼しくなる。

 暑い日はこれが一番だろう。

f:id:kurokoshusaru:20200904145509j:plain

 お腹もへってきたし
そろそろ降りようかね。

                             f:id:kurokoshusaru:20200904145607j:plain

◆「生物多様性」?
 自然には国境が無いから
私は外来種とは何を指して
言っているのかよく解らない。

f:id:kurokoshusaru:20200904145700j:plain

例えば海に囲まれた日本は
概ね300年ごとに寒暖を繰り返し
その都度やって来た新参者のうち
その時の気候にあったものが残ってきた。

                                         f:id:kurokoshusaru:20200904145802j:plain

背骨の様に3000mが連なる
日本列島は世界でも珍しい
複雑な地形を持っているため
多くの種が生きながらえた。

f:id:kurokoshusaru:20200904145856j:plain

なので私は「希少種」って
何を指しているのかよく解らない。
まして「自然保護」って何なのだろう?

                             f:id:kurokoshusaru:20200904150135j:plain

◆命は巡る
 久しぶりにアナグマに会った。
彼は森に帰ろうとしたが振り返り
私たちを見つめて動かなくなった。
よく見るとハエが数匹集っている。

f:id:kurokoshusaru:20200904150047j:plain

 死期を悟ったか。

ファインダー越しに彼の眼の光りを見ていて
これほど堂々と生きたことがあるかと自問した。

                                         f:id:kurokoshusaru:20200904150231j:plain

◆鎮めること

 「山どうやった?」

 お腹すいたで(笑)

 私たちは日々
多くの命を頂いて命を繋ぐ。

f:id:kurokoshusaru:20200904150337j:plain

 自然の中の無数の命は
一つ一つが他の役に立っている。
最近私はその様に感じ始めた。

                             f:id:kurokoshusaru:20200904150414j:plain

 橡の実やいく日ころげて麓まで  一茶