庶民の墓地を抜け
また登り始めれば
再び空が空けてくる。
◆高見山(皿ヶ峰)
土佐権守に任官され
この麓に居を構えた菅原道真の子
高視の名が由来する163mの頂に立つ。
「ひやぁ~ 気持ちいいね!」
ここからは高知市南部が眼下に広がり
ご先祖様がいつも私達を見守っている。
◆草の山
「この風景良いですね」
足下も視野が開けた下り道。
この高度感が私達も気持ちがいい。
ここは度々山火事を起こしていたが
その灰が肥やしとなり豊かな土壌となる。
自然とはその様なものだろう。
◆鞍部の森
高見山から鞍部へ下ると
再び薄暗い雑木林に入る。
ここの落葉は肥料として
農業利用されていたと聞く。
目指す鷲尾山に取り付き
戦後植えられた杉檜の林で
日陰を好む植物が迎えてくれた。
さあ もうひと頑張りだ。
そしてこの命たちにも
人の手など必要としない
自然の強さを感じる。
風光りすなはちもののみな光る 鷹羽狩行