猿板

遊山黒子衆SARUの記録

嵐の後の遊山 涼風出流

涼風献上

 「やっぱり涼しいねぇ〜」

 森に入れば空気が変わる。
森は晴れるほど空気を冷やす。


◆木陰のこと
 植物は葉の水分を蒸発させて
発生する気圧差で水を吸い上げ
その際奪われる気化熱で空気を冷やす。
木陰が涼しいのは樹木が生きているお陰です。



◆ブナの森のこと
 特に水を多く持つブナは
地衣類が付き独特な模様を持つ。


                
「緑のダム」と呼ばれる
ブナの森は河川の源となり



              
多種多様な命を養います。



 「アサガラの花や」
この日森は白い花筵を敷いて
私たちを迎えてくれました。



◆風に身を任せる
 「一本しようや」
汗を拭う涼風が吹く
沢筋は風の通り道となる。


           
ただ通り過ぎるだけでは
もったいない もったいない


 私はこの沢胡桃の元に腰掛けよう。


                   


  すずしさのいづこに坐りても一人  藺草慶子