再び和宏さんとなすび平へ。
猟師Kさんと歯医者さんと共に
カタクリとの再会に向かいました。
◆鹿が生きていること
「こりゃぁ鹿じゃねぇ。」
山道から斜面を駆け上がる跡を観た
猟師Kさんが大きな声を上げ
私も鹿の臭いを感じていた。
◆土に還ること
カタクリは確かに咲いていたが
そこにかつての賑わいはなかった。
「全然無いやか・・・・。」
Kさんが大きく開いた眼が
私の心に強く印象に残った。
昨年の100分の1も残っていない。
そして目の前の新しい鹿の足跡は
この後の悲しい風景を想像させた。
◆物や人にあたってはいけない
でもこうなった原因は人にあるから
けっして鹿を憎んではいけない。
そして鹿を憎む人も憎んではいけない
「憎しみ」は何も生み出さない。
「もう、ここに来ることは無いろう・・・。」
Kさんはそう語り私もそう思った。
◆身を裂かれる想い
たった数年で見る影もないほど姿を変えた
愛し長く通った場所が増えて来た。
その変わり果てた姿にレンズを向け
記録することが辛く感じはじめ
この「猿板」を書く事も嫌になってきた。
行く春や鳥泣き魚の目は涙 芭蕉