猿板

遊山黒子衆SARUの記録

猟師Kさんの極上遊山 花の聖地

猟師の道へ

 盛りを過ぎていた
一つ目の花の見所を後に
次のポイントに向かいました。
◆道を外すこと
 稜線で一度登山道に出会い
カタクリの残花や福寿草の葉を通り過ぎ
登山道を再び離れ斜面に下って行きます。

◆群生地のこと
「咲いちゅう。咲いちゅう!!」
それは今や盛りと咲き誇る
無数の山芍薬の群生地でした。

ここは登山道から遙か離れた
植林と自然林の狭間にあり
白い花の中に見慣れない色が見えています。

◆少なくなったこと
 それは盗掘などで絶滅の危険が高く
絶滅危惧種に指定された花達でした。
  クマガイソウ
私も20年以上山に通っていますが
自生する姿を観たのは初めてです。
    シコクカッコウソウ  
目の前に貴重なランまで咲く
この風景は一体なんなのだろう。
  エビネ
◆守られること
 鹿は毒を持つ山シャクを嫌い
その香り避ける群生地の中に
貴重な花達が守られている。
猟師Kさんはそう教えてくれました。

道から離れ人目を避けた山中で
花が花を守っている聖地。
そこは夢の中の世界でした。

                      しづけさのひかりとどめてえびね咲く  高原初子