猿板

遊山黒子衆SARUの記録

雪のない冬山で 川に沿って

登山口

 一月の川一月の谷の中
           飯田龍太
◆静かな峰
 西熊の森の中心にどっしり居る「西熊山」
名峰「三嶺」に隠れ静かな存在ですが
1800mを超えるたおやかな山容は
コメツツジの群落や広々とした笹原で
剣山系や祖谷谷を経た矢筈山や寒峰など
周囲の眺望もすぐれた多く魅力を持つ山です。
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 山深きがゆえ開発を免れた自然林に覆われ
高知県側の里からはその姿を隠し
西熊渓谷に入ってやっと見ることができる
奥山の雰囲気を持っています。

◆生まれいずる森
 高知県側「光石登山口」から登りました。
このコースの魅力は
自然林が生み出す清水が集まる
物部川源流渓流に沿う美しさにあると思います。

 沢登りなどを楽しむ「カンカケ谷」
川底には木々が落とした葉がたまり
水生昆虫などの餌となり魚を養います。

◆眠る柞(ははそ)
 カンカケ谷はやがて急登となります。
その沢沿いを好むサワグルミや
桂の大木を中心とする眠る柞の森は
冬の陽が気持ちよく注いでいました。

 地に横たわり大地に還ろうとする大木
何とも言えない冬の風景を醸し出しています。

◆大樹
 友人野垂れの撮影により
ある銀行のポスターになった大きな桂

 長き風雪を生き抜いた堂々とした姿は
どっしりと大地に根を下ろし
宇宙に向かって大きく手を広げているように見えます。
 ただいま帰りました。