猿板

遊山黒子衆SARUの記録

不入山冬枯れ遊山  其の一

kurokoshusaru2006-03-13

不入山は、「いらずやま」と読みます。
別に不要な山という訳ではなく、
土佐藩が木材資源確保のために立入禁止にした、
「御留山(おとめやま)」から、
この名が付いたと言われています。
この山は高知県津野町檮原町の境付近にある独立峰で、
標高1,336mあり、太平洋から流れ込む湿った空気を、
一気に雨雲に変えるため、
裾野の船戸は高知県屈指の雨量が記録されます。
又、全国に名を知られた「四万十川」の源流でもあります。

 ここで、お恥ずかしい話なんですが、
高知県は豊かな自然を全国にアピールしていますが、
間違った林野行政にまじめに取り組んだせいなんでしょう、
実は、植林率95%以上を誇る日本一自然林が無い県でして、
でもここは頂上付近に、
まとまった自然林が残っている数少ない山です。
 須崎から国道197号を進み、
船戸から四万十川源流の看板に導かれつつ、
県道378号を登ると峠に登山口があります。
 まず見事な植林が迎えてくれますが、
これは天然林ではなく、明治に植林された、樹齢100年近い見事な林で、
東の魚梁瀬の千本山に「西の千本山」と言われる貴重な造成林です。
 頂上への道は、まずは林道歩きで始まります。
さあ。四吉くん久々の遊山だよ!