猿板

遊山黒子衆SARUの記録

魚梁瀬の遊山 叢林を行く

千本山

 「木遣り節」が変化した「よさこい節
その「よさこい」 は木材を運ぶ掛け声の
「ヨイショコイ」が起こりと言われています。
◆巨人達
 千年橋を渡ると「橋の大杉」が
凛した姿で迎えてくれました。
幹周6.8m樹高54mの立派な杉は
まるで魚梁瀬の森の番人のようです。
  blog Rankingへ
 橋の大杉
 この千本山には樹高40m以上の杉が
その名を越える1,700本以上あると言われ
他にも特徴的な大杉が幾つか見られます。

 その巨人達の足元を抜ける
登山道を歩いていると
自分が小人になったように感じます。

◆生きた土壌
 登山口からしばらく木道が続きますが
コツコツと心地よい音が鳴り
森も鳥や虫の音が多く響き
それなりに気持ちよく登れます。

 そして木道が終わり地に降りると
ここが柔らかい土壌を持つ事に気づきます。
 でも四国に多い他の人工林の殆どは
土壌が流れ岩ガレむき出しとなり
「緑の砂漠」とも呼ばれています。

 その目でこの森をよく見れば
ここは杉ばかりでなく
広葉樹も多く生えている事に気づきます。

◆共存する森
 この森は人が作る一方的な
“杉の純林”ではない
広葉樹も生態系も生きる
“混成林”でした。

 落葉する広葉樹が土壌を造り水を蓄え
大地に届くお天道様が下草を育てる。

 杉以外排除する“皆伐”から始める
今までの林野行政と違い
自然を知り共生する“日本人の知恵”と
“豊かな自然”が“銘木”を育ていました。

 ここ魚梁瀬の千本山は
銘木の遺伝子と先人の知恵が詰まった
宝の山かもしれませんね。

◆寛ぐとき
 頂上手前の「杉傘堂」と「展望所」で
今回の遊山は終わりとしました。

 今日のお昼は「My弁当箱」に
「じねん」で詰めてもらったお弁当。
そのお弁当箱は何年も愛用している
馬路村産「魚梁瀬杉のわっぱ」です。
 
 手作りを持ち込めば
愛着も湧くし心もつながる。
日本人が自然に沿って作った森で頂く
お弁当は心の栄養となり

 そんな日本に生まれて
良かったと思いました。
 そして
 また来ます。