私の故郷とtochikoの里を結ぶ
船戸林道にある駐車スペースに
車を停め不入の森へ歩きはじめた。
◆歩きはじめる
不入山は四万十川源流の山
土佐藩の「お留山」であったことから
「いらずやま」の名がついたと言われる
tochikoの里「津野山郷」の裏山。
◆夏は来ぬ
初夏の林道に
卯の花の香りが漂い始めた。
卯の花の 匂う垣根に
時鳥 早も来鳴きて
忍音もらす 夏は来ぬ
さみだれの そそぐ山田に
早乙女が 裳裾ぬらして
玉苗植うる 夏は来ぬ
◆木洩れの道
「ずいぶん茂ったね」
10年という短い間での
自然の回復力を実感する。
橘の 薫るのきばの
窓近く 蛍飛びかい
おこたり諌むる 夏は来ぬ
楝ちる 川べの宿の
門遠く 水鶏声して
夕月すずしき 夏は来ぬ
五月やみ 蛍飛びかい
水鶏鳴き 卯の花咲きて
早苗植えわたす 夏は来ぬ
「あれが四国カルスト」
木々をかき分けた
谷筋から天狗高原が見えた。
今日は穏やかに過ごせそうだな。
夏山は目の薬なるしんじゆかな 季吟