二十四節気七十二候の「ふかききりまとう」
処暑も近づき、朝夕が涼しくなる頃
かよう道で
その兆しを感じました。
「朝は霞やったしね。」
雨が少なかったせいか
少し乾いた土の感触でしたが
森の中は以前よりも涼しく
差し込む陽射しは秋の訪れを知らせてくれるようでした。
色づいた夏の花が美しい実になり
秋の花が咲きました。
蝉の声が遠くなり
鳥のさえずりも僅かでした。
静かな流れから見るもうひとつの森は
落葉の枝の向こうに空を映し
澄んだ空気が流れていました。
霧の道わづかにくだりつづけたり 平井照敏