「真っ白ですね！」
標高1400ｍ梶ヶ森山頂部
北面にある森の樹々は白かった。
どうも霧氷だけじゃないな。
◆雪を見る
標高1000m今日も静かな
龍王の滝登り口の気温は1℃。
2週間前から8℃下がっているが
まだグローブ無しでも大丈夫だろう。
「アラレやね」
雪の結晶に水が付着し丸まった霰は
天候が不安定だった事を示している。
「きのう瀬戸内は雷が凄かったです」
◆谷筋を登る
山道は杉檜の人工林から始まる。
風速1m/s増す毎に体感温度は 1℃下がる。
この時川を遡ってきた風が吹き上がり
その風速に応じて体感気温は下がる。
低温に対する毛細血管の適応能力も
高度適応と同じくほぼ1年保つと言われ
冬に入れば低温を我慢する訓練を始める。
「河童さんも
指先ジンジンしますか？」
血が通って生きてる証拠
この程度の気温で凍傷はないよ。
◆自然林に入る
「雪が降ったがやね」
山道は落葉した自然林に入り
白を纏う対岸の森が見えはじめた。
この風が吹き上がる谷筋で
細い枝にも乗っている雪が
湿雪だった事を教えてくれる。
自然林の山道は勾配を増し
谷筋の沢音が聞こえはじめる。
この山独特の地形を成す
大岩にあがれば深山の滝が現れる。
いざ子ども走り歩かん玉霰 芭蕉
