「この前のゲラの穴や」
立ち枯れた木に棲む白蟻は
熊も養う山の貴重な食糧となる。
今年は動物との出会いが多かったなぁ。
◆生命の源
植物から始まる食物連鎖は
二酸化炭素の炭素を食料とした循環で
CO2がなくなれば生物は地球に棲めない。
そんな事も環境省は解らないのかなぁ。
◆躑躅のトンネル
来年この躑躅の花を見に来よう。
ちょうど昼になってお腹もいい感じ。
そろそろ
引き引っ返そうかねえ。
落葉した躑躅たちが
冬の陽射しで輝いている。
枯れた山も静かでいいものだ
◆冬に向かう道
これから雪の季節に入る
冬になると樹々が葉を落とし
笹や下草は雪に埋もれてしまう。
草木が眠る山は強い風が吹き抜け
雪がテントを叩く音も聞こえるが
私にはすべて静かな音に聞こえる。
登るときも雪が音を奪うから
自分の息と風の音だけ聞こえるが
私には静かな音に聞こえる。
私は静寂を求めて冬の山に入る。
風速1mで体感が1度下がる風は痛く
芯から冷えて不安を覚える寒さは怖いが
ときに風を防ぎ保温してくれる雪は温かい。
私にとって雪の山は静かで温かい。
◆鎮めるところ
会いたい自然があり
そこで会いたい人もいる。
そんな他愛もない山道を
30年歩いてきた気がする。
今年は最後と思います。
「たくさん来て頂いて
ありがとうございました」
また来年も通いますから。
これがこの山での年越し蕎麦。
頂きます。
冬の鳥光の粒となつて去る 仙田洋子