梶ヶ森の中腹(標高1100m)に
定福寺の奥の院がある。
かつて梶ヶ森は「加持ヶ峰」と呼ばれ
若い弘法大師が修行したと伝えられる。
◆目的の地
広辞苑で「自粛」とは
自分で自分の行いをつつしむこと。
それは他に強制するものではないが
日本人の殆どは現状を弁えているはず。
そんな下界の様子を見て
仏様はどう思っておられるだろう。
◆源流へ
奥の院を発ち再び森に入り
沢に添った山道を歩きはじめた。
鳥たちは飛びさり
たくさんの たくさんの
夢が消えた
=nurimono=
◆渓の果て
梶ヶ森は古より信仰の山で
山腹には幾つかの修験場がある。
なにかが少しずつ狂っていく
すでにもうひとつ別の世界が
はじまっている
=nurimono=
渓が細い流れとなり
空が開いてきたら稜線は近い。
わが墓を止り木とせよ春の鳥 中村苑子