猿板

遊山黒子衆SARUの記録

小満の剣山遊山 転

ミツバツツジ

 「ミツバツツジが咲いちゅう」
薄暗いモミ林に咲いたツツジ
鮮やかな色を添えていた。


◆樅のこと
 谷筋に向かい切れ落ちる
急峻なガレ場は風雪が強く
その厳しい環境にモミは根を張り
低木たちを守っている様に見える。



                  
◆雨が降り出す
 西島リフト駅に近づいた頃
ふたたび霧雨が降り始めた。
 「駅で雨具を着ようか」



 幸い風は弱く
私たちは傘で登ることにした。
                   
この方が自然を肌で感じて
気持ちがいい。



◆刀掛けの松
 刀掛けのミツバツツジが見頃だった。
ツツジツツジ属の落葉低木。
関東地方から近畿地方の太平洋側に分布し
やせた尾根や岩場などに生育する。



古くから庭木としても植えられるが
盗掘の影響か野生の個体数は決して多くない。


              
ミツバツツジ類は4〜5月頃に咲く
紅紫色の花が美しい。
花が終わって枝先に三枚の葉が
つくことからこの名がついた。



 花言葉の「節制」は
厳しい環境に生きる姿から
連想したのかもしれない。


                      


  眦につつじの色のかたまれる  上野泰