猿板

遊山黒子衆SARUの記録

三嶺清明の節 鎮

三角点

 この日登山者は少ないが
狭い山頂に居座るのは好きではない。
せっかくお天気もいいことだし
笹原でお昼にしようか。


◆笹の海へ
 三嶺の名の如く
三つの頂を持つ頂上部は
広く笹に覆われた女神の庭。



春の風を受けてさらさらと
まるで笹が歌っているようだった。
                  
◆山上のとき
 「運転は任せて下さい」
あ ありがとう m(_ _)m



簡単な食事でも
ここで食べたらご馳走だ。
                 
                     
◆かえり道
 さあ下界に帰ろうか。


もうすぐイワツバメが飛び始める。
山麓はすでに鳥たちが帰り
繁殖期を迎えた囀りで満ちている。



 いつか奥物部の里人と話したとき
「草は鳥が運んで来るき
   なんちゃあ心配ないぞほりゃ」
 と豪快に笑っていた事を思い出した。
                    
 人間も自然が生み出したもので
人間の行いはすべて自然現象。
鹿がここに集中したことも
一過性の風景だと思う。



 だからこれ以上
人が関わる事はどうなのか?
現象だけに目を向けるではなく
源流を見定める事が大切だと思う。
                    


  わが墓を止り木とせよ春の鳥  中村苑子