雲がないと観る事が出来ない
霧氷は水と風が造る冬の風景。
吹き荒ぶ寒風に耐える森は
枝一杯冬の花を咲かせていました。
◆潜り抜ける
森林最前線に近づくと
樹木は中低木に変わり
まだ居所の定まらない新雪の
ラッセルは結構大変なんです(苦笑)
◆森を抜ける
森を抜けた私達は
北西の風に運ばれてきた
雲の中に入って行きます。
その冬らしいモノトーンの風景の中に
思い出が一杯詰まった小屋が見える。
あの小屋でお父さんお母さんと
泣いたり笑ったりしていたんだよね。
◆海を望む
山麓から吹き上げる
寒風に乗り雲の中を登る。
「今日はここでえいね」
そうだね。
今日はここが頂だね。
吹きとべる霧の音して霧氷林 下村非文