猿板

遊山黒子衆SARUの記録

八ちゃんと秋の石鎚遊山 雲の中へ

15時発

 石鎚山土小屋登山口15時発。
日帰り客がその殆どを占める登山道を
この時間登り始めるのは私達だけでしょう。
◆流れを遡る
 翌朝の石鎚北壁の紅葉を期待する
八ちゃんとのテン場への道程は
霧と木々のトンネル歩きから始まりました。

◆霧の森
 視界は20mぐらいでしょうか。
前線が通り去った山の空気は涼しく
心地よい湿度で満たされていました。

その白いベールに覆われた山麓には
長い年月の風雪をその樹形に刻んだ
森の巨人達が立ち並んでいます。

◆木霊の舞
 100年を生きて木霊が宿る木々を
霧と斜陽が色彩を奪い陰影に変え
木々が舞う静かな姿が浮かび上がってきました。

この白と黒の世界を美しいと感じるのは
私の中に自然と対峙して生きながらえた
森の民の血が流れているせいなのでしょう。

◆霧のテン場
 17時二の鎖のテン場着。
石鎚山の頂の霧はさらに深くなり
風まで閉ざした静寂に覆われていました。

「空は青いのになぁ〜。」
でも私達の四国での経験は
明日の晴れを示しています。

 「まっ、今日は宴会宴会(笑)」
「そうだね。乾杯!!」きのこも沢山頂いたし
ビールもたんまり荷揚げしていますものね(笑)
   かたまりて通る霧あり霧の中  高野素十