猿板

遊山黒子衆SARUの記録

RYOが斬る!! 讃岐うどん後編

瀬戸大橋

「料理は足し算と引き算」 秋山徳蔵
 足りないものを補い
 要らないものを除く知恵。
◆うどん中村
 讃岐うどんブームの先駆け「中村」
その兄の元で実力を付けた弟のお店です。
兄の麺を越えたとも言われる「うどん」は
麺の売り切れまで列が絶えることが無いと聞きます。
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 「麺の“喉ごし”と“こし”が生きている。」
「麺」が旨い店は中々経験できないもの。

 澄んだ鰹だしのほのかな香りと味
名物「釜玉」の卵の甘みが活きるのは
この生きたコシのある麺が打てるからだと言う。

 讃岐うどんを世に知らしめた兄。
この旨さは兄の麺を伝承しようと
丁寧に打ちこむ“心”なのかもしれませんね。
 <中村「かけ」>
◆ぶっかけ山下
 驚愕の麺のコシに絡むガッツリ出汁
独特の出汁の酸味は柑橘系のもので
強い出汁の臭みを消すためのものだと言う。

 そして打ち込んだ麺の「強いコシ」は
ぶっかけの濃い出汁を染みこませないためで
最後の一本まで美味しく食べるためだと言う。
(出しを含めば辛くなりますものね)
 <うどん山下「ぶっかけ」>
 それらは料理の「引き算」
その旨さは理にかなったバランスの産物でした。

◆心も肥やす
 料理や文化の底に流れる日本人の心は
自然に逆らわず取り入れて来たことだと思います。
それを伝承する職人と共に
日本画大家の元へ向かいました。
 <東山魁夷せとうち美術館>
 心の肥やしを頂き
美術館にあるお気に入りのカフェテラスで
瀬戸内を眺めながらまったり過ごしました。
 <なぎさ>

◆道理
 うどんも日本人が生み出した和の文化。
それぞれ名店と言われるうどん達は
突然変異でない正当な遺伝子を持つ日本食
それを良しとする日本人が生きていました。

 料理の「理」は、理屈の「理」
茶道、剣道など日本人の求めるものは
「理」に至る「道」なのでしょう。
あらためて道は単純で真っ直ぐが良いと感じる休日でした。
 ありがとう。