猿板

遊山黒子衆SARUの記録

秋のはじまり三嶺遊山 頂までのこと

空へ

◆稜線の風
 森を抜け稜線に近づくごとに視野が広がります。
カヤハゲ(東熊山)の頂で稜線に達し
剣山からの縦走路に出会います。
 そしてここは三嶺のビューポイント。
目の前に南面がどっしり座り
西日本一美しいと言われる山容を堪能しながら
一休みするにはもってこいの場所です。
 今日は西日本に寒気が流れ込み
澄んだ空気に秋の気配を感じました。
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◆今年の紅葉
 カヤハゲから三嶺への鞍部は再び林に入り
その針葉樹の合間にあるツツジや楓など
標高を上げるごとに秋色が現れました。

 三嶺直下「天狗岩」につけば
山頂に向かって視野が開け
笹とコメツツジに覆われた三嶺の頂が現れます。

 紅葉は1,700m付近まで下っていました。
今年の四国の屋根の紅葉は最盛の5分程度かな。
写真で淡く見えるのは
すでに落葉しているものが透けているからです。

◆天空の珊瑚礁
 三嶺はどこから取り付いてもラストは急登ですが
青空に向かって気持ち良くグングン標高を稼ぎますよ。

 三嶺の頂上付近は
1994年に国の天然記念物に指定された
ミヤマクマザサとコメツツジの群落があり
10月の声を聞くとコメツツジが赤く紅葉し
「天空の珊瑚礁」とも呼ばれる美しい風景を見せてくれます。

 午後に着いたため頂は静かでした。
広い山頂部を覆うコメツツジたちは
まずまず紅に染まっていましたが
ナナカマドなどは少し早かったようです。

 今年も何とか珊瑚礁に出会えましたが
いつもの鮮やかさは無いようにも感じられました。

◆そして寛ぎへ
 三嶺池をすぎいつものテン場に向かいました。
避難小屋には数名登山者がいるようですが
テン場に着いても人が訪れる様子もなく
この笹原は今日も貸切のようです。

 風もなく穏やかなテン場。
せっかくですもの青空の下で乾杯ですね。

 「つまみ」はもちろんこの風景。
気圧も動く様子はなく
明日の夜明けにも期待がふくらみます。