猿板

遊山黒子衆SARUの記録

白露の三辻山遊山 秋空

                                                   

 台風は徐々に南西諸島に接近し
沖縄や奄美を中心に風雨が強まる。
秋雨前線が南下する東日本は雨天に
西日本には台風本体の雨雲が流れ込む。

◆空を観る
台風は東シナ海へ移動するものの
台風や高気圧の縁を回って流れ込む
湿った空気で西日本の太平洋側では
強雨や大雨となる可能性が高いかな。

 不安定な台風の動きの中で
潜在的な前線の読みは非常に難しく
湿った空気と前線のぶつかり合いで
発生する熱雷は山間では予測不可能。

                       

 9月は台風と残暑のシーズンで
20日頃上空5000m-30℃が北海道に降りる。

 そして今年の秋の彼岸の入りは19日。
「暑さ寒さも彼岸まで」になってくれるか?

 

◆川を遡る

 「秋の空色」

 台風の影響を受ける週末は
tochikoとかよう三辻山を訪れた。

 遠くにいる台風のお陰だな。

 高知市北山を越える山間県道で
鏡川を溯り源流域の森を目指した。

 予想どおり南東から流れ込む
上層雲の動きはさほど速くなかった。

                 

 「ここも秋色が見えだした」

ここは彼女が追う山桜が多いから
開花も早いが葉も早くから仕舞う。

 自然の暦は正確だな。

◆山懐に入る

 「水も風の穏やかやね」

 山間県道は鏡川を渡り
葛籠折れに標高を上げ山懐に入る。

 水の色も澄んだ秋になってきた。

             

 室外機など熱源が多い街と違い
山間部は陽が傾くと気温が下がり
渓の微生物なども減って水も澄む。

 ここにも命の営みが見えるよな。

◆峠に上がる

 「河童天気予報はどう?」

 山間県道は郡境の峠に近づき
目指す山域の主稜線が現れる。

 やっぱり昼までに下山だな。

                                         

 夏の暖湿気と秋雨前線が押し合い
西に押された台風が影響する三辻山は
どんな一期一会を見せてくれるだろう。

                  秋空や高きは深き水の色  松根東洋城