ある日の
仕事帰りの空
薄くかかった茜色の雲に
頼りない小さな三日月が美しい夕刻でした。
ここから始まる山道
寒さが厳しくなる頃ですが
遠方から来た仲間と歩く道は
とても温かい小春日和で始まりました。
北山は雲を抱え
かよう山も見えません。
土佐の裏山ならではの
照葉樹に射す光が美しい
前日の雨で濡れたゴンズイの実が
よけいに輝いて見えました。
「やっぱり太平洋を眺めるのは気持ちえいねぇ」
暮れの慌ただしい時期の
大切なひととき
久しぶりの青い海を眺めました。
海の音一日遠き小春かな 暁台