下草を失った森は
土壌が流れ道を埋めはじめ
道を見失う箇所が幾つかあった。
◆山道を追う
綱附森への山道は
新緑に覆われた堂床谷に沿い
幾度か沢を渡りながら登る。
◆沢の姿
東斜面の急峻な道は
短い距離で標高を上げていく。
また支流は深く切れ込み
高巻きを要する箇所も多い。
しかしその険しい地形は
美しい風景を見せてくれる。
◆深山幽谷へ
釣り人のものだろうか
岩屋に泊まった跡があった。
登山道がなかった時代は
沢筋が山に分ける道であった。
私たちもかつては沢を歩き
気に入った場所で野宿し
自然の懐に深く入ることで
多くの気付きと学びを得てきた。
そして今もう一度
その道を歩きたくなった。
「山葵が生えてますよ!」
そっとしておこうや。
つみ石に蝉の殻ある山葵床 右城暮石