朝陽が森に差し始め
木々の向こうが明るくなり
沢の音が聞こえはじめる。
◆谷へ下る
奥物部の森への道は
いったん砂防ダムで出来た
堂床河原にくだる。
◆堂床谷
高知県最大の広葉樹林
物部川の源流域奥物部の森は
どの谷に入っても水が美味い。
水の豊かな谷には
多様な命が根を張る。
キノコが顔を出し
ウワバミソウが
ムカゴをつけだした。
◆長笹谷からフスベヨリ谷
山道は幾つかの谷を渡る。
かつて沢登りを楽しんだ長笹谷。
三嶺から生まれ出フスベヨリ谷も
平成17年の土石流により
幽谷の風景は流れ去ってしまった。
フスベヨリ谷に沿う道は
再び植林へと入ってゆく。
やはり杉は
水辺のものが元気だなぁ。
ひやゝかに梁こす水のひかりかな 久保田万太郎