松の花が揺れている。
かつて多くの人の往来があった
古い峠「銅山越」に近づいた。
◆弔う心
峠越えで亡くなった方を弔う
峰地蔵さまにご挨拶をした。
ここは先人の心と出会える場。
◆満足する
峠にたつ私たちの上に
気持ちいい空が広がっていた。
これから峠を追うのもいいな。
ここも気持ちよさそうだけど
いつもの通洞口に下りましょう。
「水がある方が良いね」
◆和宏さん山の食堂
若葉色のトンネルを抜け
和宏さんの山食堂のドアを開ける。
「いらっしゃいませ」
そんな声が聞こえそうな
和宏さんの料理が始まった。
前菜にゼンマイをどうぞ。
「徳島のハムカツもあります」
シゲさんありがとうございます。
さあ今日のメインは和風とんかつ。
「ちらし寿司も構えちゅうで」
山の楽しみ方は十人十色
人は色んな価値観があるから面白い。
◆かえり道
良い遊山でした
ありがとうございました。
山桜の実が熟しはじめ
鳥達が種を新しい大地に運ぶ
自然はそれを繰り返す。
私達は四季折々の風景を追い
それぞれ旬のものを頂く。
そんな遊山が益々居心地良くなった。
「次はどこに行こうかね」
桜の実赤し黒しとふふみたる 細見綾子