冬期は車を上げるのに苦労する
標高1460mの白髪山登山口は
この日無雪と言ってよい状況だったが
落石が多く十分な注意を要する。
◆暦のこと
1月9日は旧暦12月12日。
旧暦と約1月の差があるのが
今冬の特徴とも言える。
◆霧の中へ
ブナ林から歩きはじめ
北風受ける尾根道に上がり
雲の中で雪が舞い始めた。
「霧氷やね」
この生まれたばかりの霧氷は
雨上がりを待っていたのか。
そんな霧の中は
ほんとうに静かだった。
◆風の中へ
ブナから樅の森を抜け
頂上部を覆う広い笹原に出る。
しかしこの山独特の眺望は
この日深い霧の中にあった。
山を歩いていると
自分の知らない自分のことがわかるような
自分の最大限がわかるような
自分を再発見したみたいな気がしてくる
= 歩禅 <その25> =
見えざれば霧の中では霧を見る 折笠美秋