猿板

遊山黒子衆SARUの記録

独り遊山「奥物部の森」 霧のこと

道しるべ

 二つ目の分岐に至り
森の空気が変わった様に感じた。
 ここで一息つけようか。


◆ブナの森
 ヌル谷のナロから
カヤハゲの懐に入る穏やかな山道は
ブナなど広葉樹の極相林に覆われている。



◆変化のとき
 極相とは言え
この風景を地球から見れば
氷河時代の一過性の風景に過ぎない。
                   
四国で発掘された象や恐竜の化石は
かつて今よりずっと暖かった事を示している。



 「自然保護」などを唱えるのであれば
その様な歴史的事実をきちんと学ぶ必要があり
何も知らない子供達を連れてくるなら尚更だろう。
 子供達に自分の思想を押しつけてはならない。


                  
◆雲が現れる
 森の下から霧が上がってきた
どうやら雲が動き出したようだ。



上空の飛行機の音が近くなり
鳥の囀りは静かになった様に感じる。
 雨が近づいたか。
            
まだお昼には早い様で
昼食は里の食堂で頂こうか。



                        
        
                     

  夏霧に濡れてつめたし白い花   乙二