猿板

遊山黒子衆SARUの記録

台風の梶ヶ森遊山 鎮

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 登り口の雲の流れは
上空と低空の雲は逆方向だったが
昼近くなって揃って流れる様になった。

 台風の雲が入りはじめたな。

◆稜線の森
 水源地はブナを中心とする
広葉樹が達した極相林で
その保水力により山里の水は
絶えたことがないだろう。

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リョウブの林を過ぎれば
目的地の隠れ家に辿り着く。

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◆隠れ家
 「気持ちいい風!!」

 予定どおりのタイムで到着。
台風の風は強く汗はすぐ引いた。

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台風が巻き込む雲は剣山地の
南東尾根が止めているようで
あと1時間は大丈夫だろう。

 さあ 昼にするか。

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◆口福時
 雨が降っても食事が出来る。
この小屋も今回のポイントの一つ。

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初めてのガソリンバーナーでの
炊爨レクチャーは一発合格で
シェフの牛タンシチューも絶品だった。

 有り難い ありがたい。

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 「デザートもどうぞ」

秋やねぇ~♪

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◆かえり道
 台風本体の雲がやって来た。
こんな雄大な雲を間近で体験出来るのも
この日このタイミングだけだろう。

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恵みの雨のカーテンが
山里に静かに降りて来た。

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自分の期待どおりに自然はならず
不慮の事態は想定している。
なので逃げ道を見据えた行動も
大切なことで今回それを実践した。

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怖がり逃げてばかりでは進歩はなく
失敗しても次の判断に有意義な経験となる。

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「気持ちいいですね」

 たまには
傘差しもいいだろう。

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秋風の吹きわたりけり人の顔  鬼貫