猿板

遊山黒子衆SARUの記録

小屋開けの遊山 春あさき

お山開き

 4月29日は剱山のお山開き。
冬と違って剱山見ノ越登山口は
明るい活気を感じはじめました。
◆いつもの時へ
 長い石段から始まる
四国の神の山への道のりは
いつ来ても心が弾み始めます。

◆神の山へ
 「この前は祠が埋まっちょたね」
この冬は雪が多かったですね。
オホーツクにはまだ流氷があると言う。
海水温が低かったせいでしょう。

厳しい今冬を耐えたブナの森は
これから目覚めの時を迎えます。
                     
◆冬のなごり
 まだ冬枯の森に朝日が射す。
これからお天道様が大地を温め
森に春が目覚めはじめます。

冬のなごりを残す剱の森に
シコクブシ(鳥兜)の若葉が
一早く春を告げていました。

 「命をつなぎよ」
今日も和宏さんは置き土産。


               
これから山の鳥たちは
巣作りの時期に入ります。



◆春来たり
 5合目の西島駅に着いたとき
谷間からツツドリの声が聞こえた。



 「渡り鳥も帰ってきたがやね」



 そうですね。
今年も春が来たがやね。



                


  春浅き空へさし入る木々の末(うれ)  星野恒彦