のろさんのリクエストに応えて
私が思う冬山装備のポイントを
いくつか書き残したいと思います。
◆アンダーウエア−
まず一番大切なのは命の最前線「下着」。
冬は寒さへの不安があろうかと思いますが
実は雪山は暑さとの戦いとなるのです。
それは積雪による負荷が加わって
エネルギーをよけいに消費し
熱と汗が多く発生するためです。
また降雪や寒風を防ぐため
アウターを羽織る場面が多く
籠もった熱で発汗量が増します。
なので発熱保温素材を選ぶより
発汗と発熱をどう放出するか?
そこに着目する事が大切だと考えます。
◆靴とソックス
次に大切なのは最も酷使する足下。
まず冬用の靴は雪をしっかり
踏み込めるタイプを選ぶのがポイント。
スノータイヤをイメージして
凸凹が深くソールの固いタイプが
ラッセルの踏ん張りに要する力を
安定した堅さで軽減してくれます。
そしてソックスは100%ウールが良い。
(勿論二枚履きのインナーも)
化繊は皮膚に密着しにくいので
摩擦により「靴擦れ」を起こしやすくなります。
また繊維の「へたり」は
保温力の低下を招くので
私は最低でも2年で更新し
部屋履きなどで天寿を全うさせます。
登山靴穿きて歩幅の決まりけり 後藤比奈夫