港町から山間部に登る
R197に沿って流れる新荘川は
ニホンカワウソが最後に目撃された
日本屈指の清流の一つです。
◆最も深いところ
R197の果て県境にある檮原町は
司馬遼太郎さんが随筆の中で
日本でここ以上の田舎はない旨を
書き残した四国最深部の町です。
◆繋がる命
そんな檮原町の最も深いところ
四万川の集落でtochikoは生まれ
この里の風景に抱かれ育ちました。
「母ちゃん。ただいま」
いつも笑顔で迎えてくれる母。
この日は甥の一家も帰郷中でした。
父の命は継がれてるんだね。
◆季節は巡る
「アキアカネが上がって来て
だいぶんアブが減ってきた。」
会話の中に秋を感じます。
今日はお父さんの命日だったね。
お墓に挨拶に行こう。
街は観測史上最高気温を記録しても
ここはいつも変わらぬ涼風が吹く。
そして家族の心には何も変わらない
千の風が吹き続けています。
赤とんぼみな母探すごとくゆく 細谷源二