◆脊梁
山の背骨である稜線は、
雨や風にさらされるために、
土が洗われやすい場所です。
そんな稜線の林相は、
リョウブやツツジなど、
土が無くても根で微生物を養い、
窒素を作ることが出来る植物多く見られます。
ちなみにリョウブはまっすぐ育ち、
しなりがほどよく「杖」には最適です。
◆再会
頂きに近いのか勾配が緩やかになった頃、
オオイタヤメイゲツ(楓の仲間)の大木が現れ、
いよいよ雰囲気がそれらしくなってきます。
土も増え笹床が豊かなその奥に、
推定樹齢600年四国最大と言われる、
精霊「ブナ」の大木が鎮座しています。
これが600年の齢を重ねた精霊です。
山の尾根にしっかり根を張り、
大空に向かって太い枝を気持ちよく広げたその姿は、
まるで大地と天を結ぶ神経の様に思えます。
10年前に覚えた感動が蘇ってきました。
そう、この木が頂きに急ぐ私に、
「ちょっとお待ちよ」と声を掛けてくれたのです(笑)
◆頂
頂上は大木の先にあり、
行ってはみたものの、
すぐにブナの元にかえってしまいました。
やはり今回の居場所はブナの元にあったようですね。
◆微睡む
大木に抱かれながらくつろいでいると、
ブナが深く根を下ろしている地の底から
何か力強いものを体全体で感じます。
また守られているような安心感と共に
心地よい睡魔が襲ってきます。
あの深い眠りです。
さて精霊は今回何を語りかけてくれるでしょうか・・・。
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