猿板

遊山黒子衆SARUの記録

tochikoな山歩き 越冬芽の話

kurokoshusaru2006-03-03

 弥生3月に入り、三寒四温を繰り返しながら
春が一歩一歩近づいています。
昨日通勤途中で白木蘭の花が開いているのを見つけました。
 毎年この花を見ると、
春の訪れを実感するのですが、
今年は半月ほど遅かったように感じます。
(寒かったですもんね)
 木蘭も栃の木と同じく、芽の状態で冬を越します。
その名の通り越冬芽といい、
木蘭の場合、冬芽は銀色の毛に包まれていて、
開花の際には、堅く厚い外側の殻を落とし、
一気に大輪の花を咲かせます。
そして、満開になると樹皮が見えなくなるほどです。
私のもう一つの好きな樹木でもあります。

さて、
越冬芽といえば、先日お邪魔した榎本邸の、
庭に植わっている十数年物の栃の木も、
太い梢の先端に大型の越冬芽をつけていました。
この越冬芽は多数の鱗片に包まれ、樹液をだしてよく粘ります。
触れてみると、いつまでもネバネバが手に残るほどで、
こうやって寒さから芽を守っているようです。
 
 この栃は、先日紹介したご神木の子孫で、(さすが優秀な遺伝子!)
幹周り20cm、高さ5〜6mほどになっていました。
榎本さん曰く「もうぼちぼち花を付けるんだがなぁ〜」
森のシャンデリアと呼ばれる花を、心待ちにしておられました。