猿板

遊山黒子衆SARUの記録

山岳写真家H氏撮影同行記ノ四

kurokoshusaru2005-12-01

三の鎖に着いた頃から再び雪が降り始めましたが、
相変わらずガスは切れそうにありません。
5:30頂上着。―2度
さすが西日本最高峰のピークです。
瀬戸内から吹き上げてくる風は強く、
頂上は吹雪になっていました。
 でも、撮影ポイントの頂上神社前は、
お社が風を遮ってくれる為穏やかです。
ありがたい事です。
 防寒着をはおり、三脚を立て日の出を待つ烏合の衆。
先客のカメラマンが一人いましたが、
外に上がってくる様子はありませんでした。
 私は吹雪をボーッと眺めダウンの暖かさに包まれていると、
いつもの心地よい眠りに・・・・Zzzz
「あなたはどこでも眠れるんだなぁ・・」
30分ほど眠ったでしょうか。
光に包まれ目が覚がさめ、
時間はとおに日の出の時間ですが、
目の前にあるはずの天狗岳は相変わらずのガスの中です。
「今日はだめだな・・。」「そのようだね」
「まっ、いっか!これがあるか次がある。」
先客さんも諦めて三脚を仕舞い始めています。
「帰ろうか!」「そうだね」 
 そろそろ登って来始めた登山者に
「早いですね!」なんて驚かれ、
なんの為にもならない冗談で笑い転げながら、
下山する我々を哀れに思ったのか、
登山口に近づいた頃、ガスが切れ始め、
青空が覗き始めました。
振り向けば頂上付近はガスの中なんですが、
雲の切れ間がとても美しかったのが印象的でした。
「又来るよ!」
H氏の冬の石鎚通いはこれからが本番です。

おしまい