猿板

遊山黒子衆SARUの記録

初冬の筒上山一泊行 其の三

kurokoshusaru2005-11-16

 翌朝は、これでもかって言っているような晴天で気温は−2度。
神社脇の水タンクには薄氷が張っていましたが、
我々は避難小屋に守られ、暖かい寝袋でぐっすり寝たので元気回復。
目的の頂上までは30分足らずです。
今日はなんにも慌てることはありません。
暖かいコーヒーにパンを焼き、
ジャガイモのスープやスモークサーモンのチーズ蒸しで、
ゆっくり朝食をとり、お腹を落ち着かせた後に出発の準備に掛かりました。
 やがて向かった鎖場は数年前の私の記憶より崩壊したようで、
結構スリリングな状況になっており、
重荷を背負って何とか乗り越え、稜線の笹原に出た時はほっと安堵しました。
やはり、どんな状況でも自己確保のスリング等は持ってこなくてはと反省する河童でした。
(「大丈夫?」では人は救えません!)
 さて頂上到着です。3人で万歳三唱!(日帰りコースを2日がかりで・・。)
ここは絶好の石鎚山のビューポイントで、
この日も鋭角的にとがった峨々たる山容で我々を迎えてくれました。
 無風のこの日は、お昼頃には気温は17度まで上がり、
霊峰石鎚を眺めながら昼食を頂き、座椅子に身を沈めボーッとしているうちに、
いつの間にかいつもの深い眠りに落ちていきました。
 ここでお節介ワンポイントです。
この日は気温差が19度です。
この時期のウエアの選択の難しい理由はここにあります。
南国四国は真冬でも条件さえ良ければ気温は上がります。
寒いだろうと厚着で登ると、思わぬ大汗をかき、かえって体温の低下を招きます。
レイヤリング(重ね着)により保温と放熱や防風を上手にコントロールし、
きめ細かく気温の変化に対応し、発汗を極力抑えることが大切だと考えます。
一枚で決めようとせずに、実践と体力作りを重ね、
薄着を基本にするテクニックを身に付けることが大切だと思います。


おしまい