猿板

遊山黒子衆SARUの記録

啓蟄の奥物部の森遊山 白梅

                                                 

 低気圧が東北付近を通過する。
東北や北陸は雪や雨が降り強まり
西日本太平洋側は晴れるだろうが
山は風の収束には注意だろうな。

◆空を見る
 山で雨が降れば雪の目安
上空1500m-6℃が四国を覆い
ウエアは風も加味して-5℃想定。
足固めはエッジの効く靴だろうなぁ。

 

 翌 早朝雨雲レーダーとにらめっこ。
今日は稜線を避けた方がいいだろうな。

 そろそろ出発するか!

                             

◆川を遡る

 「完全 雪雲やね」

 3回目の週末寒気を狙った遊山は
tochikoとかよう奥物部の森を訪れた。

 雲が薄いから雪は軽そうだな。

 「御山は雲ん中」

 物部川を遡る山間国道で
現流域 奥物部の森を目指した。

 雲が雪だからだろう。

           

 「綺麗な天王山」

郡境の峠を貫く隧道を抜け
旧物部村に入り雪が現れた。

 えい感じの雪だな。

◆支流を溯る

 「水増えたろう」

 大栃で物部川を別れ
支流上韮生川を溯る県道に入る。

 降ったり溶けたりしたきね。

                                                   

 「雪に咲いたね!」

最深集落の廃小学校の桜が咲いた。

 沼井小学校に残された桜は
何人の子供を迎え見送ったろう。

 そんな静かになった集落に
今年も梅や三椏が春を告げていた。

 「雪乗せてかわいい」

                     

◆山懐に入る

 「今日も
   河童予報大当たり!」

 最深集落を過ぎ西熊林道に入る。

     3週続いた新雪寒波になったな。

今冬の暖かさの反動と言うか
つじつまを合わせるが如く
蛇行を日本に降ろした偏西風など
今の気象学も三日先が限度だろうな。

                 

 そんな新たな雪が待つ奥物部の森は
どんな一期一会を見せてくれるだろう。

                   白梅や雪かと見れは匂ふ枝  政岡子規