猿板

遊山黒子衆SARUの記録

剣山小屋閉めの遊山 冬青空

                 

 「おはようございます!」

 昨夜少し飲み過ぎた様で
Y'sの電話で目が覚めた。

 お陰で目が覚めたよ。。。

◆モルゲンロート

 風ないなぁ。。。

 標高約2000mの山頂が
モルゲンロートに染まる。

 この一期一会は
泊まられた15名だけのショー。

                                           

◆神々の目覚め
 雲と時が静かに流れ
刻一刻と変化する色合い
これも山泊の醍醐味だろう。

 じっと日の出を見つめている。
皆さんは確かに幸せだと思いますよ。

           

 たまには頂上もいいな。

 自然の造形って
ほんとうに美しいよなぁ。。。

◆朝のこと

 いつもすいません。

 山屋の朝は早いものだが
帰り仕度して朝餐を頂くのも
僕らはいつも最後なんだよね。

                                                 

 しまった滑り止め忘れた!!

「大丈夫じゃタオル巻けばいい」

本当はわら縄が一番いいと仰る。

 また知恵を頂いたな!

 「さあ 降りるで」

                             

◆かえり道

 「よいお年をお迎え下さい」

この笑顔に会いに来たんだなぁ。

 高知にも遊びに来てよ。
では 行ってきます (^_^)ゞ

 「行ってらっしゃ~い!!」

 姿が見えなくなるまで
手を振って見送ってくれる。

 ここは本当に温かい処。

                             

 確かにタオルは凍った雪に効いた。

 人も伝統脳だけで生きて来たが
大脳を発達させ自ら造った五感の壁で
他の命との絡合出来なくなってしまった。

だが祖先は自然を神として生きて来て
見えなくなったものを五感以外で感じ
数万年超えて島国で生きることが出来た。

 そう考えると色んなことが腑に落ちる。

 「えぇ天気じゃなぁ」

 山神様も50年剣山を歩いてきて
私たちが感じられない伝達手段で
自然と繋がっているんだろうな。

                                                   

 「食べて帰らなぁ」

 お腹も心も満腹ですよ。
また高知にも来て下さいね。

                  冬青空胸中の鈴鳴りはじむ  江中真弓