標高1820mにある大剱神社は
展望の良い場所に鎮座し休憩にも良い。
古来から「悪縁を絶ち、良縁を結ぶ」とされ
縁結びの神として親しまれている。
◆空に出る
古代信仰の神は高き山にあるとされ
国生みの原点である淡路島から見て
最高峰である剣山は霊峰として
神話の頃から認識されていたと言われる。
= 淡路から見る剣山 =
◆枯山をみる
大剱神社から山頂まで
眺望のいいワンピッチの登り。
眼下に広がる広大な剣山の森は
葉を落とし冬の眠りに入っていた。
樹々は一斉に葉を出し紅葉し
花もドングリも表と裏年がある。
それを気温などで説明されているが
本当にそうなのだろうか?
たとえば鹿児島のドングリが増えて
動物が増えて森が荒れ始めたら
福岡のドングリが減ってくる現象などは
気温などでは説明が出来ない。
私は人間の五感では認識できない情報伝達により
全ての命は「絡合」し(互いにからみもつれ合うこと)
目の前にある自然を成している説が腑に落ちる。
「さあ一番遠い居酒屋が見えたぞ」
◆頂に上がる
今日は今期最後になるだろうから
久しぶりに山頂でも上がってみるかね。
寒冷前線が現れたのだろう
冬青空の山頂に強い風が吹き上がる。
「やっぱり
この山頂が好きです」
山頂からは笹原の彼方に
弟峰の「次郎笈」がどっしり座る。
日本最古とも言われる山岳信仰の山頂に
記録に残っていないが最初に上がった先人は
五感以外の何かで神の存在を感じたのだろう。
私もすきだなぁ。
櫂あらば冬青空へ漕ぎ出でむ 嶋田麻紀