猿板

遊山黒子衆SARUの記録

小屋閉めの剣山遊山 冬青空

                                  f:id:kurokoshusaru:20201124082138j:plain

 標高1820mにある大剱神社は
展望の良い場所に鎮座し休憩にも良い。
古来から「悪縁を絶ち、良縁を結ぶ」とされ
縁結びの神として親しまれている。

◆空に出る
 古代信仰の神は高き山にあるとされ
国生みの原点である淡路島から見て
最高峰である剣山は霊峰として
神話の頃から認識されていたと言われる。

f:id:kurokoshusaru:20201124082246j:plain
                  = 淡路から見る剣山 =

                             f:id:kurokoshusaru:20201124082339j:plain

◆枯山をみる
 大剱神社から山頂まで
眺望のいいワンピッチの登り。
眼下に広がる広大な剣山の森は
葉を落とし冬の眠りに入っていた。

f:id:kurokoshusaru:20201124082437j:plain

樹々は一斉に葉を出し紅葉し
花もドングリも表と裏年がある。
それを気温などで説明されているが
本当にそうなのだろうか?

                  f:id:kurokoshusaru:20201124082548j:plain

たとえば鹿児島のドングリが増えて
動物が増えて森が荒れ始めたら
福岡のドングリが減ってくる現象などは
気温などでは説明が出来ない。

f:id:kurokoshusaru:20201124082716j:plain

私は人間の五感では認識できない情報伝達により
全ての命は「絡合」し(互いにからみもつれ合うこと)
目の前にある自然を成している説が腑に落ちる。

 「さあ一番遠い居酒屋が見えたぞ」

                       f:id:kurokoshusaru:20201124082807j:plain

◆頂に上がる
 今日は今期最後になるだろうから
久しぶりに山頂でも上がってみるかね。

f:id:kurokoshusaru:20201124082922j:plain

寒冷前線が現れたのだろう
冬青空の山頂に強い風が吹き上がる。

f:id:kurokoshusaru:20201124082958j:plain

 「やっぱり
   この山頂が好きです」

                       f:id:kurokoshusaru:20201124083047j:plain

 山頂からは笹原の彼方に
弟峰の「次郎笈」がどっしり座る。

f:id:kurokoshusaru:20201124083135j:plain

日本最古とも言われる山岳信仰の山頂に
記録に残っていないが最初に上がった先人は
五感以外の何かで神の存在を感じたのだろう。

 私もすきだなぁ。

                             f:id:kurokoshusaru:20201124083256j:plain

櫂あらば冬青空へ漕ぎ出でむ  嶋田麻紀