猿板

遊山黒子衆SARUの記録

Tommyさんの雨上がり遊山 芽吹山

                                                                   

 「珈琲でも入れまひょか」

 地元で焙煎した豆で
Tommy'sCafeがオープンする。

 まずは胃を起こさんとね。

◆森の朝
 ヌル谷に朝陽が射し始め
鳥も目覚めて賑やかになる。
こんな感じで街の暮らしも
ゆったり出来たらいいのにな。

 私達の山での朝の定番は
昨夜のお鍋をさらえる「おじや」。

 焚火も綺麗に終わったし
お腹が落ち着いたら帰ろうかね。

                     

◆源流のこと

 “鹿が食べないため
    はびこるバイケイソウ

 かつて自然保護を唱える団体が
そんな張り紙をしていた事を知っている。

 しかし鹿が集まるずっと前から
群生地だった事も私達は知っている。

「自分の頭脳で考えたことが最高か?」

 私は彼らにそう問いたい。

     

 そうだよね。
君たちは何にも悪くないよね。

◆かえり道
 最先端の科学は素粒子の世界に入り
例えば「肉体があるから魂がある」でなく
「魂があるから肉体が生まれる」と考え
死後の世界があるとして研究が進んでいる。

「風が吹いたことは波紋で残る」

肉体が滅んでも魂は波紋の様に残り
自然の絡合の中で生きているから
「死」は怖くも悲しくもない。

           

「幸せに必要なものは
  どうしようもない不幸を受け入れる心」

神様(自然の摂理)が決めるものは
仕方がないと考える他ないと思う。

 今年も冬にさよならをして
寒の戻りもあるが春の道が始まった。

                                                   

 Tommyさん
次はどこに行こうかねぇ。

                 これほどのやさしさはなし芽吹山  青柳志解樹