猿板

遊山黒子衆SARUの記録

夏至に入るカヤハゲ遊山 森の道

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 「いま白髪山の北側でぇ」

 自分がどの山のどこを
どちら向いて歩いているか。
地図と自分を重ねて歩くこと。

◆森へ入る
 南北の谷が迫る処に
森に分け入る道標があり
谷へ下る道にはいった。

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◆渓を渡る
 白髪分岐より出流「長笹谷」は
堂床谷へ下り上韮生川に入る。
西熊山域南側は幾つかの谷があり
それを歩いて覚える事も大切だ。

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 一本しようや。

谷筋は風の通り道となり
夏場の休憩にはもってこいの場所。

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 一息つけたのち
橋を渡りカヤハゲの森に入る。

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 「この下に落差15mの
     百間滝があるがよ」

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◆山懐へあがる
 山を削った谷の道は
深く切れ落ちている事が多く
これを覚えることも大切なこと。

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 風が強い処には樅がいる。
この森の聖地を護る門番を過ぎれば
私たちが通い続ける居場所に帰る。

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◆ヌル谷のナロ
 「ここがヌル谷のナロ」

三方を山に囲まれた平坦地は
元々落盤帯に流れ込んだ谷水が
長い年月土砂を運んで造ったもの。

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 バイケイソウが花を咲かせた。

ユリ科の大形多年草で高山の湿地に群生する。
初夏弁緑白の小花を梅に似た円錐花序につける。
肥大した根茎に劇毒があり鹿も嫌い食べることはない。

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 毎年咲く草花の群生も
覚えておけば目印になる。

 「一休みしていこうや」

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                 さゞれ蠏(がに)足はひのぼる清水かな  芭蕉