猿板

遊山黒子衆SARUの記録

小満のヌル谷の遊山 川を遡る

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 南西諸島付近に停滞する梅雨前線は
やや北上し四国は高気圧の縁に入り
晴れるが午後はやや不安定になりそうで
上空には弱い寒気も下がって来た。

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◆空を観る
 山頂で星を見ながら晩酌と考えた週末は
奥物部の森に幾つかある居場所のどこかに変更し
森で泊まりだからのんびり出発することとした。

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物部川
 R195を走り奥物部を目指す。
今回西日本の天気が不安定なのは
太平洋高気圧の張り出しが弱いためで
今年の梅雨入りは遅れるとの予想が出た。

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そんな日本列島は大陸の空気に覆われ
四国にも涼しい空気が流れ込み不安定となる。
ちょっと暑くなるとすぐ騒ぐ「温暖化」も沈黙し
それはいいことでないかと思っている。

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◆上韮生川
 いつもより遅い出発なので
馴染みの峠の食堂で早い昼を頂いた。

 「店開けたきね」

コロナ騒動は大変やったねぇ。

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大栃で上韮生川に別れ
旧物部村の最深部を目指す。

 「緑が濃くなったねぇ」

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奥物部の森から出流清水には
色を増した樹々が影を落とし
沢の透明度が上がったように感じる。

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この水域で一番奥にある田圃
水が引かれ早苗が並んでいた。

 「ここは手植えながやねぇ」

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◆西熊林道
 最終集落を過ぎ奥物部の森に入る。
山里の緑は随分と濃くなっていたが
標高1000m以上はまだ新緑色だ。

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三嶺登山口には数台車がいたが
いつもの登り口には誰もいない。

 さあ今日は
どんな風景が待っているだろう。

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                 小満やどの田も水を湛へをり  小島雷法子