女神さまを御守りする
天狗が棲んでいたと言われる大岩。
ここまで辿り着けば山頂は近い。
◆天狗岩のこと
三嶺に幾つかある
どのコースを取っても
最後の急登は免れない。
しかし自分が登ってきた道を
見下ろしたときの高度感が
この山の魅力の一つでもある。
◆見定めること
登山道は平坦な鞍部にあがり
私はいつもここで状況をみて
装備を整え最後の登りに取り付く。
四国は標高1200mから300m毎に
植生が変わり雪質も変わる。
特に頂上直下は吹き上がる風が複雑で
それを想像し装備を決める。
◆攀じ登ること
未経験者にとって
壁とも思える岩場登りを
上半身も駆使して攀じ登る。
「三点支持をしっかりね」
tochikoのアドバイスが飛ぶ。
弾んだ息が切れ始めるころ
山雲の中にある山頂に上がる。
「着いたで!」
地吹雪や胴擦りあへる寒立馬 小原啄葉