昔から黒い土と泥の湿地があり
「黒沢」と呼ばれていたものが
「くろさわ」がなまって
「くろぞう」と呼ばれる様になった。
◆水が造ること
黒沢湿原は東・西・北に
標高600mあまりの山に囲まれ
南方は緩傾斜して松尾川に向かう。
この湿原は南北約2kmの縦長で
東西は狭いところで100m
広いところでは300m程度で
周回できる遊歩道が整備されている。
◆体感すること
ゆっくり歩いて約2時間の散策は
蝉の音色と共に涼風が吹き抜けていた。
身体が喜んでいることを感じる。
◆湿原の果て
遊歩道を1.5kmほど歩くと
湿原の南端「たびの尻滝」に至り
ここが折り返し地点となる。
黒々と苔むした岩を
流れ落ちる山のわき水や
蝉が奏でる音色が気持ちいい。
たとえば腐ったものの
味は「まずく」臭いは「不快」だ。
身体にとって良いものは
身体が知っているのだろう。
滝落ちて自在の水となりにけり 小林康治