猿板

遊山黒子衆SARUの記録

庵で思ったこと そして鎮魂

DragonFly

 先週末いつもの西熊の森に
テントを担いで晩酌に上がった。


 しかしこの週末の日本には
今期最強の寒気が訪れ各地大荒れの中
私は登頂をやめて山麓で一晩過ごした。


 その私の判断(責任)は
あるべき一つの道だったと思っている。



 精度の高い気象情報が充実し
携帯端末など情報機器も身近になった昨今
一向に気象遭難が後を絶たないのはなぜなのか?


 自己の責任で山に入る者はもちろん
それを糧にしているショップやマスコミなども
今一度きちんとそれぞれの登山道を
見つめ直す時が来ている様に感じる。



 「アメリカでは消防士の殉死は年間100人にのぼり
  そのうち半分はボランティアである。
   人間社会は哀しいものだ。
  多くの人が安全に暮らすために神は若干の犠牲を求める。
   日本の消防の殉死者は約20名。」
                        武田邦彦 (中部大学)



 ひかり降るがごとく雪が降る 
そしてロシアを覆った強力な寒気団は
もうすぐ偏西風に乗って日本にも訪れる。


 今年の冬は侮れない。


          


 来世には天馬になれよ登山馬  鷹羽狩行


                                        愚河童拝