「河童ちゃん、樒の蕾が膨らみゆぅで。」
有毒であり鹿が嫌うシキミが
殺風景とも言える風景に色を添えていました。
◆回復すること
伐採に遭ったのかガレ場の多いこの山は
土壌が無くても根に根圏微生物を養い
それらが作る窒素で生きることが出来る
樒やリョウブ達が落葉し少しづつ腐葉土を養っています。
◆今年も咲いたこと
「おった!おった!咲いちゅうでぇ!!」
満開には少し早いようでしたが
福寿草たちは今年も咲いていました。
まっすぐで太い根を多数持つ福寿草は
土壌が乏しく多の植物が苦手なガレ場に強く
自らの身体を大地に還し土壌を形成して行きます。
◆賜のこと
寒い時期に咲き太陽の熱を集め
虫を呼び寄せ自らの遺伝子を託す黄色い花は
虫たちにとってもありがたいもので
正に厳しい環境下の「お互い様」。
そして鹿も嫌い人にも有害な毒を持つのは
この貧しい土壌を守り回復させるために
天が授けた宝物の様に感じます。
福寿草家族のごとくかたまれり 福田蓼汀