開鉱間もない春
焼鉱窯の飛び火が131名の犠牲を出す大火となり
その霊を供養するため小高い丘の上に
墓所「蘭塔婆」が築かれました。
◆還ること
300年以上昔の供養は今も続いています。
そして人の営みは森に沈みつあり
ここはその課程を体験できる貴重な場所です。
blog Rankingへ
やがて道は薄暗い植林を抜け
稜線に続く牛車道に出ます。
森を失い土が洗われた稜線に
リョウブやツツジ達が土壌を形成しつつあります。
銅の精錬のための薪採取や
発生する亜硫酸ガスのため
森と土を失ったこの山域は
今、自らの力で回復しています。
◆レクイエム〜安息の山
その人の手により変わった環境は
四国に無かった高山性の植物を呼び
<ツガザクラ>
稜線にはアケボノツツジが
他に無い規模で大群生を形成しています。
<西赤石山>
その可憐な花たちは
ここで夢を抱いて散っていった人々に
手向ける花のようにも見えました。
南無阿弥陀仏
◆口福のこと
今日の目的は“頂”にあらず(笑)
みんなで持ち寄る昼の野宴は
稜線から登山口に下る途中にある
人の立ち寄らない廃坑口の前に広げました。
“口福”と言えば和宏さん
自称“飯炊き男”が
コヘルで炊いた「エンドウ飯」
◆SARUの料理番
そしてSARU最強の料理人RYO
かつて皇族の食を賄ったプロの技が光ります。
自宅でひいた鰹出汁を背負い上げ
豚肉は炒めて臭みを飛ばし旨みを封じ込む。
“かつらむき”で揃えられたゴボウ
こちらも炒めれば
ゴボウ独特のアクが旨みとなる。
さっぱり三つ葉を添え
山で頂く職人の逸品。
包丁技も冴えます。
和宏さんが氷詰めで背負い上げた
“鰹のたたき”
細胞を切る包丁は切り口を輝かせ
プロの際の立ち方
和宏・RYOコラボ恐るべしでした。
食のTUWAMONO達