峠で一休みの後
もと来た道を引き返し
三ツ辻山山頂を目指した。
◆頂を目指す
元の道は南側の赤良木登山道と呼ばれ
山頂を目指す道は北側を巻く山腹の道で
手付かずの自然林があると言う。
◆混生林
眼下に峠の北側にある
嶺北の棚田が見えはじめる。
標高1000mを少し越える稜線は
温暖帯の赤樫と亜寒帯のブナが
共生する四国でも貴重な林相があり
ドングリや様々な昆虫など
食料が豊富にあるのだろう
多くの鳥の囀りが聞こえる。
◆原生の森
稜線近くの土壌が乏しい箇所には
多くの石楠花が根を張っていて
この規模の群生を私は観たことがない。
「このブナ大きいねぇ」
樹齢100年は優に超える大木は
三嶺の原生林でも引けを取らないだろう。
また山桜も多く生きており
躑躅と兼ねて4月頃が楽しみだな。
そんな原生の森を抜け
穏やかに風が吹く山頂に上がる。
翔てば野の光となりて春の鳥 長瀬きよ子