猿板

遊山黒子衆SARUの記録

不入山冬枯れ遊山  其の三

kurokoshusaru2006-03-15


山道に入って水平な道を少し行くと、
尾根コースと谷コースの分岐に出会います。
尾根コースはさらに先に進んでから、
尾根にとりつくにのですが、
谷コースは、目の前の谷を直登します。
両側に岩の切り立った暗い谷で、
巨岩には木の根が複雑に絡まり、
私好みの深い森の雰囲気です。

足下には岩がゴロゴロしていますが、
どれも見事に緑の苔むして、
まさに、深山幽谷の趣ありです。

 又、ブナやツガなどの大木に混じって、
ヒメシャラが鮮やかな色でアクセントを加え、
もう、堪りません。木霊達の歌が聞こえてきそうです。

 ジグザグときつい坂を登っていくと、
巨岩が次々と現われ、
中央が割れて洞穴状で、物の怪の棲み家の様なものもあり、
とても幻想的な風景を堪能出来ます。

 急坂を登り詰め、源頭が近づいてくると高い笹が現れ、
再び笹のラッセルとなり、まもなく稜線に出ました。
ここで尾根コースが合流します。
尾根に出るとしばらくは笹を分ける道を進み、
やがてシャクナゲの多い、
岩をつかみながらの、アップダウンの尾根となり、
途中黒々とした、樅の木などのある小ピークを越えるころ、
目指す山頂が見えてきました。