猿板

遊山黒子衆SARUの記録

店長から、シェルについて!

kurokoshusaru2005-12-31

雪山の場合は雪の融解による濡れが発生し、又、雪山での移動は積雪による足の上げ下げ
の増加やラッセルなどにより、運動量は無雪期以上になり、それに伴い発熱による発熱量も増加します。つまり、内部・外部からの濡れ対応する必要が発生します。そこで、防水性と透湿性を兼ね合わせたモノを一番外に羽織る必要があり、その昔、物理的に雪の進入を防ぐため植物繊維を幾重に重ねを編んだミノや、油ではじく毛皮や西洋ではウールを使っていました。登山界での初期は、透湿性の無いナイロンのヤッケなどと上記の自然素材を組み合わせ、対応していたようですが、最近では、ゴアテックスを代表する、防水性と透湿性を持った化繊素材のシェルが主流になっています。又昨今の危険箇所の素早い移動が安全性を高めるという考え方で、防水性を多少犠牲にし、軽量化及び透湿性を高めたゴアウインドストッパーなどの、「ソフトシェル」が多く現れて来ています。でも過信はいけません。
四国の山は真冬でも雨が降ります。ソフトシェルは完全防水ではないので、雨が降れば、内部への水の進入が現れます。やはりソフト・ハードを自らが行くフィールドや気象条件によって使い分けるのが理想だと思います。



年末のご挨拶!
今年9月に産声を上げた「遊山黒子衆SARU」に対し、暖かいご声援を頂いた皆様に感謝申し上げます。「登山」を基本に自然の中で遊ぶ事を目的とし旗揚げしましたが、探訪を重ねる事に、自然の奥深さ、そこに関わる方々にふれ、SARUのフィールドも徐々に広がり、又変化して来たように思います。「遊山」とはなんだろう?「自然」とは「人間」とは、難しく考えるつもりはないのですが、色々、教えられ考えさせられた平成17年でした。現在私は、新年のSARUは、更に変化していくだろう予感がしてなりません。
それが良い方向に導かれる為にも、人や自然から教わる謙虚さは失わないよう、まず自分を戒めなくてはいけないと思っています。まだまだ未完成な「遊山黒子衆SARU」ですが、来年も変わらぬご指導、ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。